チャートをどのように見ればいいのかわからない。波の見方もわからない。
波を引く基準を持っていないので、毎回違うように波を引いてしまう。
波の見方を教えて欲しい。
こんな悩みを解決します。
- チャートの基本的な見方がわかります。
- 毎回同じように波を引くことが出来るようになります。
- 買い目線か、売り目線か、自分の中に基準ができます。
15年勝てなかった筆者が、15年分の試行錯誤の末に身につけたチャートの見方になります。
毎回同じ基準でチャートを見れるようになれば、この先のチャートの動きのイメージもよりわかるようになっていきます。
こうなる可能性が高い・・・未来のことはわかりませんが、可能性が高いとわかるだけで、トレードの結果も大きく変わってくるのではないでしょうか。頑張りましょう!
目線を定める必要性について
「環境認識」という言葉、聞かれたことがあると思います。
「環境認識」を考えるとき、重要なのがトレンドの把握です。
- チャートは上・下のどちらかに向いている = トレンド相場
- 方向性がない = レンジ相場
- 方向が変わろうとしてるところ = トレンド転換
上記のどこに該当するのかを見定めて、買いを狙うか、売りを狙うか、それとも待つことを選ぶかを選択するわけです。それが目線を定めるということです。
ランダムウォークのチャートをどう見るか?
チャートは基本的にランダムウォークです。
ランダムウォークとは、値動きには規則性がないということです。
規則性のない動きだから、一定の基準をもって見なければ、何も見えてこないというわけです。
「なんとなく」チャートを見ていませんか?
一定の基準を持たずに、なんとなくチャートを見ていませんか?
ただ移動平均線にタッチしたから買い・売りを繰り返していませんか?
なんとなく上がりそうだから「買い」、かなり上昇したからもう上がらないと思って「売り」・・・そういうことを繰り返していませんか?
そこから卒業することで、成績は安定しますよ。
ダウ理論
「ダウ理論」が有名で重要なのは、相場を見るときの基準が、相場の「高値」「安値」くらいしかないから・・・と聞いたことがあります。
多くの方がダウ理論(高値・安値)を意識して見ているのです。
ダウ理論は、相場の先を示す「羅針盤」のようなものかもしれません。だから重要なのです。
売り目線か?買い目線か?
ダウ理論でのトレンドの見極め方は次のとおりです。
上昇トレンド=「高値」「安値」を切り上げている
下降トレンド=「高値」「安値」を切り下げている
上記以外はレンジ相場ということになります。
上昇トレンドであれば「買い」目線で、ロングエントリーする場所を探せばいいですし、下降トレンドであれば「売り」目線で、ショートエントリーする場所を探せばいいのです。
買いで入る場所なのか、売りで入る場所なのか、それとも待つ場所なのか・・・ダウ理論でのトレンドの見極め方から、ブレない方向性をまずは定めることです。
時間足ごとに高値・安値がある
大事なポイントとして、時間足ごとに高値・安値があるということも知っておくべきでしょう。
チャートは「フラクタル構造」だと聞かれたことはありますでしょうか。
例えば日足のチャートを見ても、1時間足のチャートを見ても、1分足のチャートを見ても、パッと見ただけではどの時間足のチャートかわかりません。
それぞれの時間足のスケールで、それぞれの高値・安値があるのです。
1時間の高値がそのまま日足の高値になるわけでなく、また逆も然りです。
ダウ理論の重要なポイントとは?
ダウ理論の最も重要なポイントとは「トレンドは明確なシグナルが発生するまで継続する」
この「明確なシグナルが発生するまで」の明確なシグナルの判断に必要となってくるのが「押し安値」「戻り高値」です。
「押し安値」「戻り高値」を割り込まない限り、トレンドは継続する・・ということです。トレンドが継続するということは、今の目線の継続で良いということですね。
この「押し安値」「戻り高値」をちゃんと把握するためにも、一定の基準で「波の見方」を把握できるようにならないといけないことになります。
波の見方がわかれば、「押し安値」「戻り高値」もちゃんとわかるようになります。
チャートの見方・波の見方と捉え方
いよいよ「波の見方」についての部分となります。
ローソク足1本でも見えてくることがある
1本のローソク足の高値・安値はとても意識されます。
次のチャートをご覧ください。EURUSDの15分足です。
ローソク足AとBの「高値」「安値」がなかなか抜かれていないことが見てとれます。
これは東京市場の10時から16時くらいまでのチャートなので、もともと値動きの少ない時間帯ですが、それでもちゃんと意識されていることがわかります。
ローソク足Aは、7本目のローソク足の終値でようやく安値が更新されています。
ローソク足Bは、11本目のローソク足の終値でようやく安値を更新しますが戻されてしまい、完全に終値で安値を更新したのは15本目となります。
このように、高値・安値を終値で抜かれるというのは難しいのです。
なので「高値・安値を、終値で抜いたローソク足」の出現を、波の転換として見る事もできるのです。
波の転換と見るポイントは次のローソク足の出現によります。
・上向きの波は最後の陽線の「安値」を終値で割る陰線の出現で
・下向きの波は最後の陰線の「高値」を終値で割る陽線の出現で
次のチャートが上記のルールにより波を見たサンプルです。これだけでもなかなか綺麗に波が引けていると思いませんか?
赤矢印のローソク足の高値・安値を終値で割るローソク足の出現で波の転換と見ています。
移動平均線で「大きく」見よう
ただ、上記の波の転換を見るやり方には限界があります。
全く方向感が出ていない場面では、転換が何度も繰り返されることになってしまいます。
そのため上記のやり方に移動平均線を追加するやり方をお伝えしたいと思います。
使用する移動平均線は「SMA5」です。
実際に先程のチャートにSMA5を追加したチャートをご覧ください。
赤色のうねるラインが移動平均線「SMA5」です。
矢印で示している箇所はSMAが転換していないので、波の転換も「していない」と判断した箇所です。
以上を加味して最終の波を出してみると、次のようになります。
綺麗に引けていると思いませんか?
サンプルにした箇所が、わかりやすいところだったということもあるかもしれません。
あとは経験を積んで、ご自身の中に一定の基準をもって波を引くことが出来るようになると、ブレない見方ができることになりますので、是非頑張ってみてください!
横軸と縦軸も意識しよう
波の引き方でもうひとつ気にしていただいた方がいいということで「横軸と縦軸」ということがあります。
チャートの縦軸は値幅になります。レートですね。
では横軸は何でしょう?・・・・時間ですね。
どれだけ時間をかけて波が形成されたか?ということになります。
次のチャートをご覧ください。
この期間は基本的に上昇トレンドになりますので、上げるときの時間が長く(ローソク足の本数が多い)、下げるときの時間が少ないです(ローソク足の本数が少ない)。
ただ、赤矢印で示した期間だけは横軸が少ない波の形成となっています。
2本で下げて3本で戻している・・・他の波と比べても著しくローソク足の本数が少ない(横幅が短い)ですね。
こういうところは、個人的には「波としてカウントしなくてもいいかな」と判断します。
このあたりは裁量の部分になりますが、全体(横幅と縦幅)からみても動きがおかしい箇所は、無理に波としてみないでスルーした方がすんなりチャートが見えるときもあります。
まとめ:自分の基準でブレないチャートの見方を身につけよう
ローソク足をみて波の転換を確認し、移動平均線SMA5で大きくチャートの波を広い、横軸と縦軸を意識して少し修正を加えて・・・最終的にチャートに引いた波は次のようになりました。
赤の横線が高値、水色の横線が安値を示しています。
こう見ると、高値・安値ともに切り上げていますので、「上昇トレンド中」となりますので、買い目線として目線を固定してトレードにのぞむべき・・・ということになります。
いろいろなチャートで波を引いてみて、波の見方にブレがなくなれば、チャートの見方は絶対に変わりますので、是非頑張ってください!
ダウ理論の最重要である「戻り高値」「押し安値」は次の記事で説明しますね!