波の見方はわかったけど、今の相場がトレンド?レンジ?どう判断すればいいの?
ダウ理論が重要なのはよく聞くけど、何が重要なの?
トレンドを見極めて、チャートを見たときに迷わずトレード出来るようになりたい!
こんな悩みを解決します。
- ダウ理論がなぜ重要と言われるのか、この記事を読めばスッキリします。
- 理論を実際のトレードに使えるようになります。
- トレンドの判断が出来るようになります。それが常勝への第一歩です!
15年勝てなかった筆者が、15年分の試行錯誤の末に身につけたトレンドの見方、ダウ理論の実際の使い方の大事なところになります。
理論であるダウ理論を実際のチャートで使うには、理論ではなく使い方を覚える必要があります。
相場判断に必須と言われるダウ理論の使い方を学ぶことによって、チャートの正しい見方が身につくことになります。チャートを見て迷うことも少なくなるのです。頑張りましょう!
この記事は以下の記事の続きとなります。
ダウ理論って結局どういう理論?
ダウ理論はアメリカの証券アナリストのチャールズ・ダウが唱えた相場理論です。
理論と呼ばれるだけあって、相場を分析するための理論であり、インジケーターのようにチャートに表示させたりして使用するものでありません。
ただ、このダウ理論が提唱されたのは19世紀の終わり頃と言われます。そう考えるともう100年以上も前に提唱された理論であり、それが今の時代でも重要と言われるのは、それだけ普遍性を備えている理論だからであると言えそうです。
普遍的と言われるダウ理論のポイントに迫っていきたいと思います。
ダウ理論の6つの基本原則とは
ダウ理論を形成するのは以下の6つの基本原則であると言われます。
- 平均価格は全ての事象を織り込む
- トレンドは3種類ある
- トレンドは3段階ある
- 平均は相互に確認される
- トレンドは出来高でも確認できる
- トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する
わかるようなわからないような・・・という感じですね。
これらひとつひとつは、トレードに応用できるものと、応用しにくいものがあります。
例えば「平均価格は全ての事象を織り込む」という原則について。
相場レートは基本的には需要と供給のあり方によって決まっていくものであるはずです。ですが、ただそれだけでもないはずです。例えば災害や天候などの自然事象だけでなく、指標発表やその国の経済状況にも左右されるでしょうし、他にも影響を与えるものはいろいろとあります。そういうマーケットを取り巻く全ての・・本当にあらゆる全ての事象を織り込んで価格は決まっている・・・ということを示しています。
チャートを売買の判断にするための基本的な姿勢「チャートは全てを織り込んでいる」に通じるものがありますね!
ただこれを実際にトレードに応用しようと思っても、売買の判断に影響を与えるものではないわけです。
何がトレードに応用できる原則なの?
ではどの原則がトレードで実際に使える原則なのか?ということについては「トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する」・・・この原則に尽きます。
「トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する」
「明確な転換シグナル」が出るまでトレンドは継続するものとしてチャートを見ていけるということですね。
そしてこの「明確な転換シグナル」の判断に使うものとして「高値」「安値」が挙げられます。
トレンド判断の仕方
「明確な転換シグナル」を理解する前に、トレンドの判断の仕方について、まずは学びましょう。
トレンドかレンジかを把握することが勝つための第一歩
手法として、「順張り(トレンドフォロー)か「逆張り」か、どちらを選ぶとしても、順張り手法はトレンド相場で使うからこそ有効であり、逆張りはレンジ相場で使うからこそ有効なものとなります。
だから今の相場状況がトレンドかレンジかを見極めることが勝つための第一歩と言えるわけですね。
ここで、トレンドの判断の仕方については以下のとおりとなります。
上昇トレンド=高値と安値を切り上げ続けている
下降トレンド=高値と安値を切り下げ続けている
実際のチャートを見てみましょう。
そして、このトレンドの定義に当てはまらない相場がレンジ相場となります。
重要なのは「押し安値」「戻り高値」
「高値」「安値」で相場判断をしていきますが、その中でも重要なのが「押し安値」「戻り高値」となります。
・押し安値 = 上昇トレンド中、最後の高値を作った安値のことを指す
・戻り高値 = 下降トレンド中、最後の安値を作った高値のことを指す
【重要】高値が更新されていくたびに「押し安値」も更新されます。ひとつのチャートに「押し安値」はひとつしかありません。「戻り高値」も同様です。
「押し安値」で考えてみよう
「押し安値」が重要となる理由は、ここに大量の資金が流入したからです。
大量の資金が流入したからこそ、ひとつ前の高値を越えるだけの値動きを見せたわけです。
大量の資金が流入したということは、そこで多くの買いポジションが持たれたわけです。
この「押し安値」を割って下げることは大量の損切りを発生させることになります。
買いの反対ですから、大量の売り注文が入ることになります。
だからここで上昇トレンドはいったん「崩壊」となるわけです。
ただ、この「押し安値」割れはトレンドの崩壊を意味しますが、トレンド転換までを意味していません。
上昇トレンドから下降トレンドに転換するには、下降トレンドの要素の「高値と安値が切り下げている」必要があります。
【重要】「押し安値」割れは、安値が切り下げられたに過ぎません。いったん上昇トレンドが終了(崩壊)したと言えますが、次に高値が切り下げられてこそ、初めて下降トレンドに転換したことになります。
トレンドを狙おう!
トレンドってどれくらい継続するもの?
直近のトレンド相場といえば2022年の円安相場が思い当たります。どれくらいトレンド相場が続いたかを見てみましょう。
左の赤線が2022年1月3日です。
四角で囲っている箇所の波の見方は賛否があると思います。
ここは波として見ない方もいらっしゃかもしれません。私の見方では右側の水色の縦線(11月11日)でいったん上昇トレンドは終了(トレンド転換ではない)となります。
年始以前から上昇トレンドは続いておりましたが、2022年だけでも11ヶ月は上昇トレンドが続いた・・・ということになります。
反転ばかりしている印象なんですが・・・
では以下のチャートはどの時間足のチャートでしょうか?
わかりますでしょうか?
(※基本的にチャートはフラクタルなのでわからなくても大丈夫です。。。)
正解は「5分足」でした。
赤の水平線が「押し安値」、青の水平線が「戻り高値」として表記しています。
頻繁に「押し安値」「戻り高値」が突破されて目線が上下に変動していることがわかります。
このチャートでだいたい20時間くらいでしょうか。
なかなか目線が固定しずらく、売り・買いのどちらを狙えばいいのか迷うように思えますね。
中央右の水色の縦線以後は目線は上(買い)となっています。
その後、チャートは上昇していっていますが、そこまでに上目線・下目線が頻繁に入れ替わっています。
このチャートを見て、5分足でもトレンドが出ているところはありますが、頻繁にトレンド転換を繰り返している印象を持ちませんか?
このようにトレンドが継続しないからこそ短い時間足は難しいと言われるということです。
長い時間足を使う意味
では次の4時間足のチャートを見てみましょう。
こちらも先程の5分足チャートと同様に、赤の水平線を「押し安値」、青の水平線を「戻り高値」として表記しています。
それぞれ「押し安値」「戻り高値」を突破された後も、高値・安値の切り上げ、切り下げがあり、トレンドが継続していることがわかります。
これだけのチャートで約2ヶ月分ですが、左側の上昇トレンド(買い目線)で約1ヶ月弱、右側の下降トレンド(売り目線)で約3週間ほど、期間が続いていることがわかります。
5分足のように頻繁に目線を変えることなく、じっくりと狙っていけるチャートになっています。
長い時間足を使う意味としては「トレンドが継続する」「トレンドがはっきりしているから」であると言えます。
まとめ:トレンドフォローに徹して勝ち組になろう!
最強の手法はトレンドフォローということを聞かれたことはありますでしょうか。
「損切りは早く、利は伸ばせ」
いわゆる「損小利大」のトレードが勝ち組への最短の道と言われます。
日本人は逆張り好きということも言われますが、
損小利大のトレードを実現するためにはトレンドフォローに徹することです。そのためにはダウ理論のトレンドのあり方をしっかりと身につけることです。